量子力学に注目する立場
量子力学に注目する立場
クオリアと量子力学における観測問題との間に何らかの関係があるのではないか、と考える一連の研究の流れがある。しばしば量子脳理論と一括りで表現されることもあるが、そうした理論の中で最も有名なものとして、ロジャー・ペンローズとスチュワート・ハメロフの提唱する波動関数の客観収縮理論(Orch-OR Theory)がある。この理論によれば、脳内でチューブリンというタンパク質の波動関数が収縮する際に、意識体験(クオリア)が生まれる、とされる。そしてこの収縮が連続して継起することで意識の流れが生み出される、と。ただこれは理論物理学者が提示している説とはいえ、その内容はまだいたって概念的なものであり、理論の詳細が数式や方程式の形で具体的に示されているわけではない。
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クオリアは現在の物理学に含まれておらず、ハードプロブレムは依然として残っているが、私達人間にはこの問題は解くことは出来ないだろう、と考える立場。一般に新神秘主義と呼ばれる。代表的な論者にトマス・ネーゲル、コリン・マッギン、スティーブン・ピンカーなどがいる。ネーゲルはクオリアの問題が解決されるためには、少なくとも私たちの持つ世界に関する見方、それが根本的なレベルから変化しなければ無理だろう、と考える。マッギンは、人間という種が持つ固有の認知メカニズムはある一定の能力的限界を持っており、そのキャパシティを超えた問題が人間には把握できない、という認知的閉鎖の概念を軸に置く。